Letter 生態:カナダオオヤマネコの生態的および遺伝的な空間構造形成 2003年9月4日 Nature 425, 6953 doi: 10.1038/nature01942 カナダオオヤマネコは北米の北方全域にわたって分布しており、規則的な個体群周期変動があることでよく知られている。この周期変動の基盤となる構造はカナダ内の地域ごとに異なっている。我々は今回、核内およびミトコンドリアのDNAマーカーを用いて、カナダオオヤマネコで以前に観察された生態的な空間構造形成と遺伝的な空間構造形成との間に密接な類似性があることを報告する。特に、ロッキー山脈がカナダ西部における遺伝子流動の障壁となっていることを示す。また少々意外なことに、ハドソン湾の南に地理的視点では見えない障壁が存在することもわかった(生態上の大陸域と大西洋域の境界線と一致する)。北米の中にあるさまざまな氷期レフュジア(遺存種生息域)で隔離があったことを示す証拠はいっさい見つからなかった。この動的な空間構造形成の裏にある生態的な諸要因がカナダオオヤマネコの遺伝的構造形成にも強く影響を及ぼしている、と我々は考える。 Full Text PDF 目次へ戻る