Letter 植物:宿主が課す制裁とマメ科植物-根粒菌の相利共生 2003年9月4日 Nature 425, 6953 doi: 10.1038/nature01931 種間の相利共生的な協力関係を説明することは、進化生物学における最も大きな問題の一つとして残っている。なぜ共生者はコストのかかる奉仕を宿主に与え、同じ宿主を共有する競合者に間接的に利益を提供するのだろうか。宿主が共生者の挙動を監視し、「詐取」に制裁を課すことで相利共生が安定化する可能性が考えられる。本論文では、根粒中でN2を固定できない根粒菌に対して、ダイズがペナルティを科すことを報告する。今回、N2を含まない空気(Ar:O2)を通常の空気に代えることで、通常は相利共生を行っている根粒株の協力(N2の固定)を妨げた。3つの空間スケール(植物体、根系の半分、各根粒)において行った一連の実験から、非協力状態(詐取に相当)を強制的に誘導すると、根粒菌の増殖成功率が約50%低下することがわかった。非侵襲的な観察から、「詐取をする」根粒菌に対する制裁として、O2の供給減少が考えられることが示された。より一般的に見れば、パートナーの一方または両方によるこのような制裁は、広範囲におよぶ相利共生の安定化に重要な役割を果たしている可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る