Letter 地球:沈み込みに伴って押し戻しが生じる場合のマントル熱的進化の実験モデル 2003年9月4日 Nature 425, 6953 doi: 10.1038/nature01923 海洋リソスフェアの沈み込みは、テクトニクス、マントルの熱的進化、および地球内部と地表との間の再循環過程に重要な役割を果たしている。沈み込み帯におけるマントルの流れ、熱的条件、および化学的輸送を解明する情報は、島弧火山活動、地震学的画像、地球力学的モデルから得られる。この種の研究の大部分は、海溝に平行な方向の変化は限定的であると仮定することにより、沈み込みを2次元的過程とみなしている。その一方で、観測に基づいたモデルではしだいに、海溝の移動と、海洋プレートが平行移動する運動要素(押し戻し)をもって沈み込むことに伴う3次元的な流れが必要とされるようになってきている。本論文では、沈み込みの際に押し戻し成分の有無に対応して、3次元的なマントル循環と温度構造には本質的な差異が生じることを示す実験の結果を報告する。押し戻し成分の運動がないと、マントルウェッジにおける流れは緩慢で、プレート周辺では物質の流れはなく、プレート端はプレート中心よりも速く温度が上昇する。それとは対照的に、押し戻しによる流れが沈み込むプレートのまわりや下で駆動されると、マントルウェッジ内部の速度は増加し、プレート中心部に向かって集中しプレート表面の中心線に沿ったところで温度が上昇する。 Full Text PDF 目次へ戻る