Letter 植物:色素体のclpP1プロテアーゼ遺伝子は植物の発生に不可欠である 2003年9月4日 Nature 425, 6953 doi: 10.1038/nature01909 高等植物の色素体は、固有のゲノムと転写-翻訳機構をもつ半自律的細胞小器官である。色素体の機能には、光合成、デンプンやアミノ酸、脂質、色素の生合成などがある。色素体の機能は、ほぼ120個の色素体遺伝子と、ほぼ3,000個の核遺伝子にコードされている。胚や実生の致死性核遺伝子は葉緑体の生合成に必要だが、これまでのところ色素体遺伝子は、欠失させてもまったく表現型には影響がないか(8遺伝子)、変異表現型は生じても生存には影響がないか(13遺伝子)のどちらかだった。今回我々は、なくてはならない重要な色素体遺伝子を同定した。CRE-lox部位特異的組換え系を用いて、clpP1(clpプロテアーゼP1)遺伝子を欠失させた。この遺伝子を含む3種類の遺伝子(clpP1、ycf1、ycf2)は、細胞1個あたり色素体ゲノムに1,000から10,000コピーがあるが、これまではその一部しか破壊ができなかった。clpP1遺伝子産物であるClpP1プロテアーゼサブユニットがなくなるとタバコではシュート系が消失することから、ClpP1を介したタンパク質分解がシュートの発生に不可欠だと考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る