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生理:プロトンを感知するGタンパク質共役型受容体

Nature 425, 6953 doi: 10.1038/nature01905

血液のpHは、主として呼吸の調節と腎臓での酸の排出によって、ほぼpH7.4の狭い範囲に保たれているが、pHの恒常性にかかわる分子機構は、完全には解明されていない。卵巣癌Gタンパク質共役型受容体1(OGR1)は、これまでスフィンゴシルホスホリルコリンの受容体と報告されていたが、本論文では、これがイノシトールリン酸形成を刺激するプロトン感知受容体として働くことを明らかにする。この受容体はpH7.8では不活性であり、pH6.8で完全に活性化される。部位特異的突然変異誘発により、細胞外表面にあるヒスチジンがpH感知にかかわっていることが明らかになった。OGR1の近縁にあたるGPR4もpHの変動に反応するが、サイクリックAMP形成を引き起こすことがわかった。pHの恒常性には、緩衝器官として骨格が関与し、骨芽細胞が生理的範囲のpH変化に反応することが知られているが、骨芽細胞でどのようなpH感知機構が働いているのかは、これまで解明されていなかった。我々は、骨肉腫細胞とヒト骨芽細胞前駆細胞の一次培養でOGR1の発現を認め、これらの細胞がpHに強く依存してイノシトールリン酸を形成することを示す。またラット組織切片上での免疫組織化学的手法により、骨芽細胞と骨細胞にOGR1が存在することを確認した。これらの結果から、OGR1とGPR4はpHの恒常性に関与するプロトン感知受容体であると考えられる。

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