Letter

生態:海洋性シアノバクテリアProchlorococcusに感染するシアノファージ

Nature 424, 6952 doi: 10.1038/nature01929

Prochlorococcusは、熱帯および亜熱帯海域の光合成生物優占種であり、海域によっては光合成バイオマスの半分を生産している。今回、Prochlorococcusに感染するシアノファージを単離したことを報告する。その一部は宿主株に特異的だが、強光環境または弱光環境に適応したProchlorococcus分離株間に加えて、極めて近縁な海洋性Synechococcusに交差感染する種も存在しており、遺伝子の水平伝播の機構が存在することが示唆される。強光環境に適応したProchlorococcus宿主では主に、宿主特異性の極めて高いポドウイルス科(Podoviridae)が感染・増殖したが、弱光環境に適応したProchlorococcusおよびSynechococcusの全株では主に宿主域の広いミオウイルス科(Myoviridae)が感染・増殖した。またProchlorococcusおよびSynechococcusの株特異的なシアノファージの力価は、貧栄養性で層化している海水中では、シアノバクテリアの数度(個体数)が多い状況(>105 cells ml -1)でも低かった(<103ml -1)。宿主細胞の総数が多い領域で力価がこのように低いことは、外洋生態系の特徴の1つと考えられる。我々は、シアノバクテリア集団の多様性、成長速度、および(または)溶原性の発生率に差があることが、このような傾向の原因であると考えている。

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