Letter 医学:マウス眼水晶体におけるDNA分解の阻害は核白内障をもたらす 2003年8月28日 Nature 424, 6952 doi: 10.1038/nature01895 眼の水晶体は繊維細胞で構成され、水晶体前面の上皮細胞から分化する。水晶体繊維細胞への分化は、細胞の形態変化、クリスタリン類の発現および細胞小器官の分解を伴う。細胞小器官の喪失により水晶体の透明性が確保されると考えられているが、この過程の背景となる分子機構については明らかでない。本研究では、DLAD(デオキシリボヌクレアーゼII様酸性デオキシリボヌクレアーゼ、またはデオキシリボヌクレアーゼIIβ)がヒトおよびマウスの水晶体細胞に発現され、DLAD遺伝子欠損マウスでは水晶体細胞の分化の過程でDNAが分解されず、未分解DNAが繊維細胞内に蓄積することを明らかにしている。DLAD-/-マウスでは水晶体核に白内障が発症し、網膜電図での光への反応性が著しく低下する。これらの結果から、DLADは水晶体細胞の分化に際して核DNAの分解を行い、DNAが水晶体内に分解されずに残ることで水晶体核に白内障が発症し、光路の遮断が生じると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る