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ウイルス:海洋中に存在する未知ピコルナ様ウイルスの高度な多様性

Nature 424, 6952 doi: 10.1038/nature01886

動物、植物、昆虫の主要な病原体となる(+)センス1本鎖RNAウイルスを大雑把にひとまとめにしたグループをピコルナ様ウイルスという。その中には、動物の疾患(ポリオなど)、植物の病害(プラムポックス病など)、昆虫の病気(サックブルード病など)の原因となって、経済や公衆衛生上の大きな懸念を引き起こすウイルスが含まれている。ピコルナ様ウイルススーパーファミリーを構成する6つの分岐(Picornaviridae、Caliciviridae、Comoviridae、Sequiviridae、Dicistroviridae、Potyviridae)に属するウイルスには、タンパク質が5'端に結合し重複したオープンリーディングフレームのないゲノムをもつ、すべてのRNAがポリタンパク質に翻訳されてからプロセシングを受ける、保存されたRNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRp)タンパク質をもつ、といった共通の特徴がある。これらのウイルスのRdRpの配列を解析して、既に確立されているピコルナ様ウイルスファミリーの分類と一致する系統関係が明らかになったことから、同遺伝子は自然界におけるピコルナ様ウイルスの多様性を調べる際の優れた分子マーカーと言える。本論文では、海洋ウイルス集団から増幅したRdRp配列の解析結果を元に、多様なピコルナ様ウイルスが海洋中に存在することを報告する。増幅されたすべての配列は、既知のピコルナ様ウイルスと異なっており、少なくとも2つの新しいファミリーに属すると考えられる4つの単系群に分類された。またこれらの単系群の1つに属する単離株が、魚の養殖業に深刻な経済的損失をもたらす有毒な植物プランクトンの異常発生を引き起す藻類Heterosigma akashiwoの細胞溶解性病原体であることを報告する。この結果は、ピコルナ様ウイルスが、海洋植物プランクトンの重要な病原体であることを示唆する。 Top of page

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