Letter 生物工学:昆虫やクモにおける絹糸プロセシングのメカニズム 2003年8月28日 Nature 424, 6952 doi: 10.1038/nature01809 昆虫やクモの吐糸により、高い強度と耐久性を持つ繊維が作られる。絹糸腺におけるタンパク質プロセシングについての知識が不足しているため、再構築された絹糸あるいは遺伝子工学によって作られた絹糸では、in vitroでのこれらの性質の再現が阻まれている。本研究で我々は、再構成したカイコの絹フィブロイン水溶液からのエマルジョン形成とミセル構造を明らかにし、水およびタンパク質-タンパク質相互作用を制御するプロセスの第一歩として報告する。これらの構造のサイズ(直径100-200 nm)は絹タンパク質の一次構造の疎水性プロットから予測することができた。これらのミセルは、絹フィブロインの濃度が上がるにつれて、引き続き凝集してさらに大きい「グロビュール(小球)」そしてゲル様状態になる。この間も、タンパク質の大きな疎水性領域の間に散在する親水性領域により水溶性が維持される。物理的な剪断または伸長による構造転移で複屈折の増加と形態上の整列が起こることから、この過程は類似した天然絹タンパク質のin vivoでの挙動によく似ていることが示された。この絹素材の最終的な形態学的性質は、天然のカイコの繊維に見られる性質に類似している。 Full Text PDF 目次へ戻る