Letter 神経:神経因性疼痛は脊髄第!)T層神経細胞における陰イオン濃度勾配のシナプスをまたいだ変化によって起こる 2003年8月21日 Nature 424, 6951 doi: 10.1038/nature01868 現代の疼痛管理の理論では、脊髄後角における抑制の欠損(脱抑制)は慢性疼痛症候群の重要な原因の一つであると考えられている。しかし、そのような脱抑制を起こす機構の本質については論議が分かれている。本論文では、末梢神経の損傷後に起こる脱抑制の新たな機構の証拠を示す。塩化カリウムのエクスポーターKCC2の発現がシナプスをまたいで減少することによって、脊髄の主な侵害受容出力経路の一つである後角表面の第I層神経細胞における陰イオンの恒常性の崩壊が起こる。我々の実験では、これらの結果起こる膜を挟んだ陰イオンの濃度勾配によって、通常は抑制的に働く陰イオン性のシナプス電流が興奮性に働くようになり、第!)T層神経細胞の正味興奮性が大幅に増大した。無傷ラットにおいてKCC2エクスポーターを局所的に阻害もしくはノックダウンすると、侵害受容閾値が顕著に下がり、上に述べたような第!)T層神経細胞における陰イオンの恒常性の崩壊が神経因性疼痛を引き起こすのに十分であることが確かめられた。 Full Text PDF 目次へ戻る