Letter

物理:振動により流動化された粒状物体中のブラウン運動の観測

Nature 424, 6951 doi: 10.1038/nature01867

気体中に浸した非常に細いワイヤーのブラウン回転運動の観測は平衡統計力学の最も重要な考え方を導いた。すなわち、ワイヤーと衝突する非常に多数の分子の多体問題はたった2つのマクロスコピックな変数、粘性と温度によって表されるということである。ここで、この数学的にはランジュバン・モデルと揺動散逸定理の上に成り立っている考え方が、平衡状態からはほど遠い系を記述するのに使えないかという疑問に興味が湧いてくる。今回我々は、外部からの強い振動によって流動化されたミリメートルサイズの粒子からなる系に浸した高感度のねじり振動子を含む、典型的な非平衡系の実験研究について報告する。振動によって流動化した粒状の媒体は、継続的なエネルギーの注入・散逸により駆動された環境であり、浸された振動子は弾性的に拘束されたブラウン粒子に類似していると見なすことができる。ノイズと感受率を計測することにより、この実験は(第1近似では)平衡状態の形式で扱えることを示す。 これは、粒状粘性と有効温度にアクセスする実験手段を与えることになる。しかしながら、これらの量は異方性、不均一性を示す。意外なことに、振動によって流動化した粒状物体は揺動散逸関係を満たす「熱」浴として振る舞う。

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