Letter

系統分類:Xenoturbellaは軟体動物を摂食する新口動物である

Nature 424, 6951 doi: 10.1038/nature01851

Xenoturbella bockiは1949年に初めて記載報告され、繊細で繊毛があり体制の単純な海生の蠕虫様動物である。この動物は、体を貫通する腸管も組織的構造をもつ生殖線も、排出構造や体腔も備えていない。また神経系は分散神経網であって脳はない。Xenoturbellaの系統分類上の位置づけは長い間不確定で、当初は扁形動物の渦虫類に近縁だとみられていた。その後の研究者たちの見解は多様で、神経網や表皮超微細構造の類似性から半索動物や棘皮動物に近縁だとみなしたり、体制や繊毛超微細構造(半索動物とも共通)から無体腔型の扁形動物に近縁だと考えたり、あるいは左右相称動物の最も原始的な仲間だとみなす向きもあった。1997年に報告された2つの研究論文が、この不確定な問題を解決したかに思われた。分子系統解析を施したところXenoturbellaは軟体動物の二枚貝類の仲間に入り、またXenoturbellaの標本内に二枚貝類のものとよく似た卵や幼生が見つかったというのである。このように軟体動物の仲間だとすると、Xenoturbellaでは成体になる際に大がかりな変態が起こり二枚貝の特徴のすべてが失われることになる。本論文では、3つの遺伝子から得たデータを使い、1997年報告の研究で使われた標本試料にはXenoturbellaに摂食された二枚貝類の胚が混合していたのであって、Xenoturbellaは実際には半索動物や棘皮動物に近縁な新口動物であることを示す。

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