Letter 遺伝:さまざまな生物種の標的ゲノム領域塩基配列の比較解析 2003年8月14日 Nature 424, 6950 doi: 10.1038/nature01858 現代のゲノム解析では、異なった生物のゲノム配列の系統的な比較が焦点になっている。脊椎動物のゲノム配列を比較解析することによって、コード領域および調節配列などのような保存された非コード領域が同定でき、今日のゲノムを作り出してきた原動力を知る手がかりが得られる。全ゲノム配列解読の試みを補完するものとして、我々は、多数の、そして進化的に多様な脊椎動物の標的ゲノム領域を対象に、配列の解読と比較を行っている。本論文では、12の生物種からの12メガ塩基(Mb)を超える配列の作成と解析について報告する。これらの配列はすべて、ヒト第7染色体上の約1.8Mbの領域とオルソロガスなゲノム領域に由来する配列で、ヒトのこの領域には、嚢胞性繊維症で変異の見られる遺伝子など、10個の遺伝子が含まれている。これらの配列には保存性が認められ、この領域を形作ってきた機能的な制約と中立の変異とを反映している。特に、これまで実験によって同定されたのに比べ、かなり多くの保存された非コード領域を明らかにする。その大部分は、2つの配列の比較だけでは保存されていることが検出できなかったものである。転位因子の挿入について解析することにより、これらの生物種の間でゲノムの変化のしかたに差があることが明らかになり、げっ歯類が霊長類の姉妹グループに位置することが支持される。 Full Text PDF 目次へ戻る