Letter 医学:腫瘍抑制因子CYLDは脱ユビキチン化によりNF-κBシグナル伝達系を負に調節する 2003年8月14日 Nature 424, 6950 doi: 10.1038/nature01802 NF-κB転写因子群は、炎症、免疫応答、腫瘍形成およびアポトーシスに対する防護に重要な役割を果たしている。ほとんどの細胞において、これらの因子はIκB阻害因子との会合により細胞質内で不活性に保たれている。様々な物質による刺激の後、IκBはIκBキナーゼ(IKK)複合体によりリン酸化され、プロテアソームによって分解される。これによりNF-κBは核に移行し、標的遺伝子を活性化させることができる。本論文で我々は、家族性円柱腫症で変異している腫瘍抑制因子CYLDが、IKKの調節サブユニットであるNEMOと相互作用することを報告する。CYLDはまた、TNF/神経成長因子受容体ファミリーのメンバーによるシグナル伝達に関与するアダプター分子である腫瘍壊死因子受容体(TNFR)結合因子2 (TRAF2)と直接的に相互作用する。CYLDは非K48結合性ポリユビキチン鎖に対する脱ユビキチン化活性を有し、TRAFを介するIKKの活性化を負に調節する。これはTRAFによるIKK活性化にユビキチン化が関与するという考え方の裏付けとなり、このプロセスでCYLDが機能することを示唆するものである。円柱腫で見られるCYLDの分断は酵素活性の低下を生むことから、CYLD基質の脱ユビキチン化の欠陥とヒトの病態生理とのつながりが示される。 Full Text PDF 目次へ戻る