Letter 宇宙:Ia型超新星の前駆天体系における漸近巨星分枝星 2003年8月7日 Nature 424, 6949 doi: 10.1038/nature01854 超新星として爆発する星は、2つの主要なグループに分けられる。Ia型超新星は、スペクトル中に水素が存在せず珪素や硫黄などの元素が存在することで識別される。Ia型超新星は、宇宙における鉄族元素の大部分を生成すると考えられている。さらにIa型超新星は、銀河までの距離を測定するための正確な「標準光源」としても用いられる。爆発する白色矮星がIa型超新星を形成するという一般的な合意がある一方で、Ia型超新星の前駆天体系は直接には観測されていない。可能な種類の前駆天体系を識別する手助けとなる星周物質の発見に対してかなりの努力が払われてきたが、これまでIa型超新星に関連して、そのような物質は何も発見されなかった。本論文では、Ia型超新星SN2002icに関連する強い水素の輝線が存在し、これにより多量の星周物質の存在が示されたことを報告する。このことから我々は、前駆天体系は、大質量の漸近巨星分枝星を含み、この星が超新星爆発の前に、水素の豊富な太陽質量の数倍のガスを失ったと推測する。 Full Text PDF 目次へ戻る