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視覚:暗示的動きに対応する神経活動

Nature 424, 6949 doi: 10.1038/nature01852

視覚系についての現在の見方では、霊長類の脳はものの形と動きを、ほぼ独立した経路により分析すると想定している。しかし、この見方では、ある形が時に動きと解釈される場合があることについて、解釈の手がかりが得られない。ヒトとマカクサルについての一連の心理物理学的、電気生理学的実験から、ある種の形情報が、上側頭溝(STS)の動き原型領野(PMA)で処理されることがわかった。まずSTS細胞が、全体として揃った動きはないが、動きに経路があるように見える、動的なグラス・パターンに応答することを確かめた。次に、動き信号が、それとは食い違う動き経路を暗示するような形信号と相容れない場合、ヒトもサルも両者を折衷した方向への動きとして知覚した。この折衷された知覚はSTS細胞の反応でも相関が見られ、STS細胞の動き方向選択性は、食い違っている形の暗示的動き情報がある場合には変化した。したがって背側視覚皮質のPMAの細胞は、動きを暗示する形を処理していると結論される。実際の動きの手がかりと形の手がかりを結びつけて動きを見積もることは、自然環境中にある複雑な動きを知覚して処理するひとつの戦略なのかもしれない。

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