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認知:ハンドウイルカは音響定位によって物体の特徴を認知する

Nature 424, 6949 doi: 10.1038/nature01846

生物(ヒトも含めて)が遠方の物体を認識する仕組みは、基本的な研究課題の1つである。視覚上の形状のような物体特性(遠刺激)と、網膜上に投影した像のような感覚特性(近刺激)との対応は不確かである。感覚系は生態上有用な情報を「拾い上げる」ように「設計されて」いるという説では、こうした仕組みがどうやって働く可能性があるかを明確に示してはいない。音響定位を行うイルカでは対象認識ソナー機構のモデルとして研究がなされているが、エコー特性と物体特性との対応はよくわかっていない。認知科学者の多くは、物体特性は近刺激から抽出されると推測しているが、この根拠はまだあいまいである。たとえば、イルカは脳内に「音響上の鋳型(sound templates)」を蓄えている可能性があり、特定の音を聞き分けることによって物体全体を特定するのかもしれない。あるいはそうではなく、イルカの脳には生来のものか経験、もしくはその両方に由来するアルゴリズムが内蔵されていて、そのおかげで音をもとに物体特性を見つけ出せるのかもしれない。多くの種でこの問題に取り組むのに使われている標準的な手法は間接的なものであり、イルカでこれまでに得られた諸結果は両義的なものにとどまっている。本論文では、1つの適切な研究手法の概要を述べ、それを検証してイルカがエコーから直接、物体特性を抽出していることを示す。

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