Letter 材料:バリスティックカーボンナノチューブ電界効果トランジスタ 2003年8月7日 Nature 424, 6949 doi: 10.1038/nature01797 今まで作製された単層カーボンナノチューブ電界効果トランジスタに共通の特徴の一つは、ナノチューブ―金属接合のショットキー障壁である。このエネルギー障壁は「ON」状態のトランジスタコンダクタンスを強く抑制してしまい、素子性能の決定因子となる電流駆動能力を低下させる。ここでは、高い仕事関数を持ち、ナノチューブと良好な、ぬれ相互作用を示す貴金属パラジウムを使って、半導体単層カーボンナノチューブの接触を形成することで、ナノチューブの価電子バンドの伝導障壁を大幅に低下でき、場合によっては取り除くことができることを示す。水素を使って電極の仕事関数をin situ制御して、接触の性質を調べた。Pd接触を付けると、半導体ナノチューブの「ON」状態はオーミック接触されたバリスティック金属チューブのように振る舞い、4e2/hのバリスティック輸送極限に近い室温コンダクタンス、高い電流駆動能力(チューブ当たり約25μA)、そして低温でファブリ‐ペロ干渉を示した。高電圧下で作動させると、光学フォノンによる後方散乱のため、電流が飽和するようになる。ゼロか小さい負のショットキー障壁を持つ高性能のバリスティックナノチューブ電界効果トランジスタをこのようにして実現した。 Full Text PDF 目次へ戻る