Letter 植物科学:フィトクロムBのアミノ末端ドメインの二量体は核内で機能する 2003年7月31日 Nature 424, 6948 doi: 10.1038/nature01837 植物は、フィトクロムを始めとする数種の情報伝達性光受容体を使って、光に応答して発生過程を調節している。フィトクロムは、種子の発芽から開花に至る植物の発生のさまざまな面を調節する二量体色素タンパク質である。赤色光を吸収したフィトクロムは細胞質から核へ移動し、PIF3などの転写因子と結合して遺伝子発現を調節する。フィトクロムポリペプチドには2つのドメインがある。1つは発色団を含むアミノ末端の光感受性ドメインであり、もう1つはキナーゼドメインなどの、シグナル伝達モチーフを含むカルボキシ末端ドメインである。後者は、シグナルを下流因子に伝達すると一般に考えられている。本論文では、フィトクロムファミリーのなかで最も重要なフィトクロムとして知られる、シロイヌナズナのフィトクロムB(phyB)のC末端ドメインがシグナル伝達に直接関与しないことを報告する。phyBから単離したN末端ドメインは、二量体を形成して核内に局在すると、完全長のphyBと比べて光感受性がかなり高い、十分なphyB応答を誘導した。これらの結果は、フィトクロムBのC末端ドメインが、正のシグナルを伝達するのではなく、phyBの活性を抑えていることを意味する。 Full Text PDF 目次へ戻る