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地球:地球中心核において体心立方晶系鉄が熱的及び化学的に安定である可能性

Nature 424, 6948 doi: 10.1038/nature01829

固体である地球内核で、鉄がどのような安定相にあるかは未だに議論の的になっている。室内実験の結果は、核の条件下ではまだ特定できていない鉄の相変化が起きる可能性を示唆しており、地震学的観測は内核が複雑な層構造を成している可能性を示している。理論的研究は現在のところ、鉄の六方晶系最密充填(h.c.p.)相が核の圧力下では安定で、鉄の体心立方晶系(b.c.c.)相は高圧では弾性的に不安定になることを示唆している。しかしながら、他のh.c.p.金属では、高圧b.c.c.構造が高温で安定であることが分かっている。本論文では、ab initio分子動力学による自由エネルギー計算を用いて、核の圧力だけでなく温度条件下での振る舞いをモデル化できるb.c.c.鉄の量子力学的研究について報告する。その結果、b.c.c.鉄は実際に核の温度下ではエントロピー的に安定となるが、純粋な状態ではh.c.p.鉄がやはり熱力学的にはより適していることが分かった。しかし、内核は純粋な鉄で出来ているわけではなく、我々の計算は核内に硫黄あるいはケイ素といった不純物が加わることでb.c.c.相はh.c.p.相に対して安定となることを示唆している。したがってb.c.c.構造の合金は、観測された内核の地震学的な複雑さを説明できる有力な候補となりうると結論できる。

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