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生理:赤血球の抗酸化防御と腫瘍抑制にペルオキシレドキシンPrdx1が果たす重要な役割

Nature 424, 6948 doi: 10.1038/nature01819

活性酸素種は多くの細胞代謝過程やシグナル伝達過程にかかわっており、病気、特に発癌や老化にも関与していると考えられている。我々は抗酸化酵素ペルオキシレドキシンのファミリーに属するPrdx1を選択的に不活性化したマウスを作出した。本論文では、Prdx1をもたないマウスは生存可能で生殖力もあるものの、9か月齢頃から重度の溶血性貧血および何種類かの悪性腫瘍などが発症するために、寿命が短くなることを報告する。貧血と悪性腫瘍は、ヘテロ接合体でもみられ、発生頻度は高くなった。溶血性貧血の特徴は赤血球の活性酸素種の増加で、その結果、タンパク質の酸化、ヘモグロビンの不安定化、ハインツ小体の形成、赤血球の寿命の短縮が起こる。悪性腫瘍にはリンパ腫、肉腫、癌腫があり、ヘテロ接合体ではPrdx1の未発現と関係することが多い。このことは、このタンパク質が癌抑制因子として機能することを示唆している。Prdx1をもたない繊維芽細胞は、増殖が抑えられ、酸化的DNA損傷に対する感受性が増大する。また、Prdx1ヌルマウスでは、ナチュラルキラー細胞の数、表現型、機能に異常が生じる。これらの結果は、加齢マウスにおいて、Prdx1がオキシダントに対する重要な防御因子であることを示している。

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