Letter 生化学:単頭キネシンKIF1Aのチューブリンへの偏った結合による逐次前進 2003年7月31日 Nature 424, 6948 doi: 10.1038/nature01804 モータータンパク質であるキネシンの従来型アイソフォームは、機能的には「単分子」としてではなく「二分子」が一対となって働く。この二量体構造は、その作用を解析する上での障害となっている。この問題を克服するため、我々は非従来型キネシンであるKIF1Aをモデル分子として用いた。KIF1Aは機能的な二量体として相乗的に働くこともできるが、独立した単量体として逐次前進的に移動することもできる。本研究では、光トラップ法による運動の解析から、ATP1分子の加水分解が1個のKIF1A単量体に1ステップ進ませることを示す。この時のステップ幅は8nmの倍数の周囲に確率的に分布し、その包連線はガウス型をなし、標準偏差は15nmであった。0.15pN以下の負荷では、ステップの方向は平均して微小管のプラス端側に向く。この方向性を持つ移動の原動力として、我々は、微小管への結合に際し、チューブリンのプラス端側に優先的に結合することで、KIF1Aがプラス端側に平均して約3nm移動することを示す。我々は、KIF1Aの動きを説明付ける簡潔な物理的モデルを提唱する。 Full Text PDF 目次へ戻る