Letter

地球:カンラン石に対する炭素の溶解度と地球マントル中における炭素貯蔵の形態

Nature 424, 6947 doi: 10.1038/nature01828

大気、海洋、及び地表近くの他の貯蔵庫内に蓄積された炭素全量は、地球マントル内に蓄積された量と比べれば取るに足りない程度だと考えられている。マントル内にどのような形態で炭素が蓄積されているかはよく分かっていないが、マントル捕獲岩の鉱物内に存在する転位中の微少気泡の観測からは、高圧下ではケイ酸塩に対して炭素は可溶性を示すことが示唆されている。本論文では、上部マントルの主要構成物質であるカンラン石に対する炭素の溶解度を最大3.5GPaの圧力下で測定した結果について報告する。これまでの予想に反して、カンラン石に対する炭素の溶解度は極めて低く0.1〜1 ppmのオーダーであることが分かった。輝石、ざくろ石、及びスピネル(尖晶石)に対する同様なデータと合わせると、このことはほとんどの炭素は分離した相、おそらくは炭酸塩相として上部マントルのより深いところに存在していることを示唆していると解釈できる。大規模な火山の噴火はそのような炭酸塩を含んだマントル内の貯蔵庫を開け、急速に大量の二酸化炭素を大気中へと輸送すると考えられる。これは、洪水玄武岩の噴火による大気中の二酸化炭素量の急激な増加が、全球的な大量絶滅につながったというモデルと一致する。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度