Letter 医学:GATA4の変異はヒト先天性心疾患の原因であり、TBX5と関連がある 2003年7月24日 Nature 424, 6947 doi: 10.1038/nature01827 先天性心疾患(CHD)はよくみうけられる発生異常であり、新生児死亡のうち非感染性であるものの主原因である。症候群でないCHD単独の家系を対象とした連鎖解析により、CHDの原因遺伝子としてNKX2-5が、初めて同定された。本論文では、ある大家系にみとめられた単発的な心中隔欠損が、第8染色体のp22-23領域と連鎖することを報告する。心臓形成に不可欠な転写因子GATA4のG296Sミスセンス変異のヘテロ接合は、試料を入手できた罹患家族全員で認められたが対照者では認められなかった。この変異では、Gata4のDNA結合親和性と転写活性が低下していた。また同変異により、心中隔欠損を伴う一部の症候群に関与するT‐ボックスタンパク質TBX5とGata4との物理的相互作用が失われた。また逆に、同様の心中隔欠損の原因となるヒトTBX5のミスセンス変異によってもGata4とTBX5の相互作用は消失した。別の家系では、GATA4のフレームシフト変異(E359del)が同定され、この変異により転写的に不活性となり、心中隔欠損が集積していた。これらの結果は、GATA4が、おそらくTBX5との相互作用を介して生ずるヒト心中隔欠損の遺伝的原因であることを意味する。 Full Text PDF 目次へ戻る