Letter 発生:ゼブラフィッシュの尾部オーガナイザーの分子的実体 2003年7月24日 Nature 424, 6947 doi: 10.1038/nature01822 Mangold & Spemannは移植実験により両生類原腸胚の原口背唇部は二次体軸を誘導できることが示した。このオーガナイザー領域に相当する部位は硬骨類などの他の脊椎動物でも同定されている。しかし、移植片は二次的な頭部や胴体を誘導できるが、本来の体軸と二次的な体軸は体の後半部で融合していることから、尾部形成に必要なオーガナイザー領域が別に存在するかもしれないという疑問が生じてきた。本研究では、同一の発生段階および異なる発生段階間での移植実験によって、ゼブラフィッシュ胚の腹側辺縁部に由来する尾部オーガナイザーが存在し、それは背側のシュペーマンオーガナイザーとは独立していることを示す。機能欠失実験の結果は骨形成タンパク質 (BMP)、Nodal、Wnt8 シグナル伝達経路が尾部形成に必要であることを示す。さらに、BMP、Nodal、Wnt8 の組み合わせによる未分化細胞への刺激は、腹側辺縁部の尾部誘導能を模倣し、周辺組織による尾部形成を誘導する。脊椎動物の頭部はBMP、Nodal、Wnt5の3つの活性を抑制することにより誘導できることが知られているが、今回我々は、それとは逆にBMP、Nodal、Wnt8の3つのシグナル伝達経路を刺激することによって尾部が誘導されることを示した。 Full Text PDF 目次へ戻る