Article 神経:セマフォリン7AはインテグリンおよびMAPキナーゼを介して軸索の伸長を促進する 2003年7月24日 Nature 424, 6947 doi: 10.1038/nature01790 免疫系と神経系における細胞のシグナル伝達機構には驚くべき類似性がある。もともとは免疫反応に重要であるとされていた分子群が神経系でも機能を果たすこともあれば、同様に神経誘導因子群が免疫系の働きを調節しうることもある。今回我々は、軸索の誘導にかかわるタンパク質であるセマフォリンファミリーの一員で、これまで免疫調節作用が知られていた膜結合型のセマフォリン7A(Sema7A)が、神経系においても機能を有することを示す。反発性の軸索誘導因子として働く他の多くのセマフォリンとは違って、Sema7Aは中枢および末梢神経系の軸索の成長を促進し、胚発生中の適切な軸索路の形成に必要である。そして意外にも、Sema7Aによる軸索伸長の促進には、インテグリン受容体と、MAPキナーゼシグナル伝達経路の活性化を必要とする。これらの発見は、セマフォリンのこれまで知られていなかった生物学的機能を明確に示すとともに、セマフォリン応答におけるインテグリンとインテグリン依存性細胞内シグナル伝達の果たす予期せぬ役割を明らかにし、さらに免疫系および神経系におけるSema7Aの機能を理解し、医療へとつなげるための枠組みを提供する。 Full Text PDF 目次へ戻る