Letter 生理:WAVE2は方向性を持つ細胞移動および心血管発生に必要である 2003年7月24日 Nature 424, 6947 doi: 10.1038/nature01770 WAVE2はウィスコット・アルドリッチ症候群タンパク質に関連するタンパク質であり、Racが引き起こす膜ラッフリングにとって不可欠である。この膜ラッフリングは、細胞運動に重要である。細胞運動は形態形成に必須であるが、細胞運動がどのように制御され、形態形成にどう関連するのかははっきりわかっていない。今回我々は、WAVE2の生理機能を、マウスのWAVE2遺伝子を破壊することにより明らかにしている。WAVE2は胚発生期の血管内皮細胞内で多く発現された。WAVE2-/-の胚では出血を生じ、胎生約10日で死亡した。WAVE2の欠損は脈管形成に大きな影響は及ぼさなかったが、血管新生において、既存血管からの内皮細胞の出芽および分枝が減少した。WAVE2-/-の内皮細胞では、血管内皮細胞増殖因子に応答して細胞の方向性は生じたが、細胞の進行方向側の先端部におけるラメリポディアおよび毛細血管の形成は著しく阻害された。これらの知見から、正常な細胞運動にはWAVE2に制御されるアクチンの再編成が必要であり、WAVE2の機能損失はin vivoにおける血管新生を阻害することが示される。 Full Text PDF 目次へ戻る