Letter

生化学:DNAにおけるトルク測定から推定される構造転移と弾性

Nature 424, 6946 doi: 10.1038/nature01810

DNAの弾性特性についての知識は、複製や転写といった細胞過程のダイナミクスを理解するのに必要である。単一のDNA分子にかかる力と伸長を測定することは、分子の力学的性質の直接的な決定を可能にし、ポリマー弾性に関する理論が厳密に検証できるようになり、機械的な応力により予期しなかった構造遷移が誘導されることが明らかになって、DNAに作用する酵素の力学的性質を調べるための実験的および概念的な枠組を確立することになった。しかしながら、DNAの力学的性質を完全に記述するには、トルクの影響も考慮しなくてはならない。トルクという量に関しては、これまで顕微操作実験では直接測定されていなかった。今回、トルクを、伸ばしたDNAのねじれの関数として測定した。つまり、巻き過ぎあるいは巻きが足りない分子のねじれひずみを、較正負荷として働く1μm未満のビーズを回転させる動力として使用した。本研究では、DNAのねじれ弾性の線形性試験の結果、ねじれ係数(一般に容認されている値よりもほぼ40%高い値になった)の直接的な測定、トルクにより誘導される構造転移の特徴、そしてDNA依存性酵素によって生じるトルクおよびねじれを分析するための枠組の確立について報告する。また、DNAで見られる協同的な構造転移は、定常トルク巻き上げモーターや力‐トルク変換器の構築に利用可能であることを示す。

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