Letter 医学:HIV-1 Nefは静止期細胞への感染を促進するためにマクロファージのCD40Lシグナル伝達経路に介入する 2003年7月10日 Nature 424, 6945 doi: 10.1038/nature01749 霊長類のレンチウイルス(HIV-1、HIV-2、SIV)は全て、Nefタンパク質をコードしており、このタンパク質はin vivoでのウイルス複製と病原性にとって重要である。しかし、Nefがどのようにこれらのプロセスを制御しているかはわかっていない。Nefはアポトーシスおよび細胞傷害性Tリンパ球による認識から感染した細胞を守ると考えられてきた。また、Nefは感染細胞の活性化状態に影響を与え、それによりウイルス複製を補助するように感染細胞の能力を高めるとも考えられている。本論文では、Nefを発現しているマクロファージもしくはCD40受容体を介して刺激を受けたマクロファージは、Tリンパ球にHIV-1感染を許容させるパラクリン因子を放出することを示す。この活性にはTリンパ球刺激の別の経路に関与するB細胞受容体の発現上昇が必要である。この経路を介して活性化されたTリンパ球は、細胞周期の進行を経ずにウイルス感染に対して感受性となる。我々は、NefおよびCD40Lによりマクロファージで誘導される可溶性CD23および可溶性ICAMという2つのタンパク質を同定した。これらのタンパク質は、リンパ球許容性におけるNefおよびCD40Lの効果を媒介する。今回の結果は、Nefが静止期Tリンパ球の感染を許容させることによって、細胞性HIV-1貯蔵所が増えるというメカニズムを明らかにするものである。 Full Text PDF 目次へ戻る