Letter 環境:嫌気性細菌の増殖に結びついた塩化ビニルのエチレンへの無毒化 2003年7月3日 Nature 424, 6944 doi: 10.1038/nature01717 応用範囲の広い理想的な溶媒であるテトラクロロエチレン(PCE)やトリクロロエチレン(TCE)は、広く使用されているために地下水の主要汚染物質となっている。さらに問題となるのが、これらの溶媒に作用する自然界の生物的過程および非生物的過程によるジクロロエチレンなどの毒性中間体および塩化ビニルなどの発癌性中間体の蓄積である。塩化ビニルは、米国環境保護庁(EPA)によって認定された全国優先順位リスト(National Priorities List)に記載された1,430か所の地域のうち少なくとも496か所で検出されており、塩化ビニルの前駆体であるPCEおよびTCEはそれぞれ、同地域の少なくとも771か所と852か所に存在することが報告されている。本論文では、ジクロロエチレンおよび塩化ビニルをエネルギー代謝の一環として分解して、環境にやさしい生成物(バイオマス、エチレン、無機塩化物)を産生する珍しい偏性嫌気性細菌について報告する。この微生物は、汚染された地表下環境の浄化、および飲料用貯水池の回復に役立つかもしれない。 Full Text PDF 目次へ戻る