Letter 生理:鳥類の水かきのある足はデルタ翼の機能を果たして水中推進の際に流体力学的揚力をもたらす 2003年7月3日 Nature 424, 6944 doi: 10.1038/nature01695 足をこいで進む遊泳性鳥類の多くは水かきのある足を後方にこぎ、その軌跡は遊泳方向と平行な平面上に弧状に描かれる。足で水をこぐパワーストロークの開始段階近くにあたる最も遠い位置を足が通過するとき、足の軌跡に対する接線は遊泳進路と平行になり、足の水かきは進路に対して垂直となる。しかし、パワーストロークの後半では足はしだいに横向きとなって、体の前後軸の方向へと向きを変える。本論文では、パワーストロークの前半では主として足にかかる流体力学的抵抗によって推進力が得られるが、パワーストロークの後半ではしだいに揚力による推進力へと移行することを報告する。揚力モードへの移行に際しては、抵抗によって進むときに足に付着している渦構造が出発渦に変わり、これが後縁で離脱して足の両端に沿って渦巻く前縁渦になる。水かきのある足はデルタ型をしているおかげで、パワーストロークの開始時の水による抵抗からパワーストローク後半の主体である揚力へと連続して移行でき、このような2つのモードの連続によって常に推進力を生み出すことができる。 Full Text PDF 目次へ戻る