Letter 地球:雷雲と電離圏の間の巨大なジェット 2003年6月26日 Nature 423, 6943 doi: 10.1038/nature01759 雷放電に誘起されたスプライトや上向きに放電するブルージェットのような、大気中での過渡的な発光イベントが、雷雲と電離圏との間の領域で、最近発見された。従来の描像では、地球規模の電気回路(グローバルサーキット)の主な要素は、雷雲域の充電電流、良導体の電離圏、晴天域の下向き漏えい電流および良導体の固体地球である。雷雲は、発電機の1つとして、雲頂から、電位が地球表面よりも何百kVも高い電離圏まで、上向きに充電電流を流す役目を担っている。しかしながら、グローバルサーキットのすべての重要な要素がすでに見つかったのかどうかは明らかでない。本論文で我々は、雷雲(高度約16 km)と90 kmの高度での電離圏との間に直接のリンクを作る巨大ジェットの5つの観測例について報告する。4回のイベントにおいてELF帯の電波(極低周波電波)が検出されたが、一方、これらのイベントの引き金となるような雷雲・地上間雷放電は、観測されなかった。我々の結果は、ELF帯の電波が、電離圏と地面との間の電位差を下げることに寄与する、雲から電離圏への負極性放電によって発生したことを示唆する。したがって、グローバルサーキットの従来の描像は、巨大ジェットの寄与とおそらくはスプライトの寄与も含むようにと修正される必要がある。 Full Text PDF 目次へ戻る