Letter

細胞:サイクリックAMP/GMPに依存したCa2+チャネルの調節が神経成長円錐の誘導における誘引と反発を決定する

Nature 423, 6943 doi: 10.1038/nature01751

サイクリックヌクレオチドやCa2+といった細胞内第二メッセンジャーによるシグナル伝達が、細胞外因子による軸索の誘導における誘引と反発を制御することが知られている。しかし、誘導に対する応答が誘引される方向に働くか、反発する方向に働くかの決定の際に、これらの第二メッセンジャーがどのように相互作用するかはほとんどわかっていない。本論文では、サイクリックGMP活性に対するサイクリックAMP活性の比が、ネトリン‐1による軸索誘導の方向性を決めることを報告する。サイクリックAMP活性が高いと誘引方向に働き、低いと反発方向に働くのである。アフリカツメガエルの脊髄ニューロン成長円錐におけるCa2+電流を細胞全体で記録すると、サイクリックヌクレオチドシグナル伝達系が、軸索成長円錐のL型Ca2+チャネル(LCC)の活性を直接的に調節していることがわかった。さらに、アラキドン酸12‐リポキシゲナーゼ代謝物によってcGMPシグナル伝達系を活性化すると、ネトリン‐1が引き起こすLCCの作用が抑制される。このcGMPシグナル伝達系の活性化は、DCC-UNC5受容体複合体による成長円錐の反発作用に必要である。今回の結果は、cAMP、cGMPシグナル伝達系と成長円錐におけるCa2+チャネルの活性調節とを関係づけることによって、誘引、反発という両方向性をもった軸索誘導の際に、初めに膜でどのような現象が起こってシグナル伝達を引き起こすかを明らかにするものである。

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