Article 地球:拡大速度が極めて遅い北極海のガッケル海嶺における火成及び非火成活動的海底形成 2003年6月26日 Nature 423, 6943 doi: 10.1038/nature01704 ガッケル海嶺の高分解能地形図作成と資料採取の研究が、2001年夏に北極高緯度地域と北極点に対して行われた国際的な砕氷船による調査航海の際に実施された。この世界中の大洋中央海嶺系の中で最も拡大速度が遅い端成分に属する海嶺に対しては、海嶺に沿って拡大速度が減少するにつれて火成活動も徐々に低下し、熱水活動もあまり見られなくなるだろうという予想があった。ところが、火成活動の変化は不規則で熱水活動も至る所で見られることが分かった。マントルのカンラン岩が海嶺軸に直接置かれているような300キロメートルに及ぶ中心部の非火成活動帯が、西部の連続した火成活動と東部の大規模で広く分布した火山中心との間に存在している。これらの観測は、マントル溶融の程度は拡大速度の単純な関数ではなく、深部におけるマントルの温度かマントルの化学的性質(あるいはその両方)は海嶺軸に沿って顕著に変化しているにちがいないことを示している。海嶺からの分岐がなく規則正しく区切られた火山活動は、海嶺分割化(セグメンテーション)が主として溶融と液相分離というマントル過程により支配されていることを示唆している。断層に伴う火成活動の集中が強いことは異常に高いレベルで熱水活動が観測されることを説明している可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る