Letter

物理:原子集合体を用いた拡張性のある量子通信のための非古典光子対の生成

Nature 423, 6941 doi: 10.1038/nature01714

量子情報科学は、量子効果を使うことにより、古典的領域では実現不可能だった機能を達成しようという研究分野である。量子計算や量子通信の実現に必要となる物理系の条件については既に十分な理論的研究がなされている。最近では、量子測定をうまく使って量子状態の条件付き発展を引き起こすことで量子情報科学が描く広範囲な機能が実現できる事が分かってきた。最近開発された拡張性のある長距離量子通信や量子ネットワーク上での量子もつれ配送を実現するプロトコルはその一例である。ここでは、このプロトコルの実現に向けた最初の成果を報告する。すなわち、原子集合体の集団発光から発生した光子対に対して量子相関を観測することに成功した。規格化相関関数に対する不等式の破れによって、光子場の非古典的な性質を実証した。既存の原子カスケードやパラメトリック下方変換による光子対の非古典相関の研究とは異なり、我々の実験では、相関を持つ光子同士をあらかじめプログラムされた時間間隔(初期の実験では約400ナノ秒)だけ離して生成することが可能である。

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