Article 進化:適応進化は2種のショウジョウバエ間の雑種生存不能遺伝子の分岐を推進する 2003年6月12日 Nature 423, 6941 doi: 10.1038/nature01679 1つの種が2つの種に分かれる種分化は、分類群間の雑種に固有の繁殖不能や生存不能といった何通りかの生殖的隔離のうちいずれかの進化によって起こる。多数の証拠から、これらの雑種の適応度問題は遺伝子座間の不適合な相互作用によって起こることが示されている。つまり、1つの種で確立された新しい対立遺伝子が時として、相互作用する遺伝子座にあって別の種に由来する対立遺伝子と機能的に不適合となる。しかし、こうしたほとんどの雑種の不適合性に関与する遺伝子やこれらの遺伝子の分岐を押し進める進化上の力についてはほとんど何もわかっていない。今回我々は、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)とオナジショウジョウバエ(D. simulans)の2種のショウジョウバエの雑種で上位性作用により生存不能を引き起こす遺伝子を突き止めた。集団遺伝解析から、この遺伝子は核孔タンパク質をコードしており、2つの種系統における正の自然選択によって進化したことが明らかになった。これらの結果は、雑種を死に至らせる不適合性がタンパク質の適応進化の副産物として進化したものであることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る