Letter

進化:エチオピアのミドル・アワシュで出土した更新世のホモ・サピエンス

Nature 423, 6941 doi: 10.1038/nature01669

現代型ホモ・サピエンスの起源とネアンデルタール人のたどった運命の解明は、100年以上前から人類進化研究の根本課題でありつづけた。これらの問題を解くうえで大きな壁となっていたのが、30万から10万年前までの、保存状態が良く、しかも年代が確定された、アフリカ産ヒト科化石が欠如していたことである。本論文では、エチオピアのミドル・アワシュ地区のヘルトで出土したヒト科の頭蓋化石について報告する。これらの化石は上記の空白を埋めるものであり、ホモ・サピエンス出現の場所、時期、関連状況を示す重要な証拠となる。これらの新たな化石は、放射性同位体による年代測定により、16万から15万4000年前の間のものと推定され、古典的ネアンデルタール人よりも年代が古く、その派生形質を備えていない。ヘルトのヒト科化石は、形態的にも年代的にも、アフリカのより原始的な人類化石と後期更新世の現代型ホモ・サピエンスの中間に位置する。したがって彼らは、現代型ホモ・サピエンスの直前の祖先である可能性が高い。彼らの解剖学的特徴と年代は、現生人類のアフリカにおける発祥を示す強力な証拠となる。

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