Letter 生態:生物から生態系への代謝のスケーリング 2003年6月5日 Nature 423, 6940 doi: 10.1038/nature01671 生態系全体のエネルギーや物質の流れを理解することは、全地球の生物や生態の変化に関する多数の問題に取り組むうえで重要である。生態系呼吸量は炭素循環の必須要素であり、全地球の気候変動に対する生物圏の反応の調節において重大なものとなる可能性がある。今回我々は、代謝反応の動態と、個々の生物体による資源利用量のスケーリングに基づいて、生態系呼吸の一般モデルを導き出した。このモデルの予測によれば、CO2流量とエネルギー流量は生態系バイオマスの不変量だが、気温や細胞内代謝の変動、制限資源(水および/または栄養素)の供給率によってこれらは大きく影響を受ける。CO2流の観測施設ネットワークから算出されるような場所内での生態系呼吸量の変動は、このモデルの予測に対する強い裏づけとなる。しかしデータからは、観測場所間に見られる年間流量の多様性が、場所の平均気温もしくは緯度に強く依存していないことを示している。これは、予測された気温依存性とは矛盾する興味深い結果である。とはいえ、我々のモデルは大気圏と生物圏との間のエネルギーおよび物質の流れを定量的に理解するための基盤を提供する。 Full Text PDF 目次へ戻る