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細胞:NF-κB依存性遺伝子の発現にヌクレオソーム中でIκBキナーゼ‐αが果たす役割

Nature 423, 6940 doi: 10.1038/nature01648

NF-κBはサイトカインが関与するさまざまな過程を制御する重要な転写調節因子で、IκBキナーゼ複合体(IKK-α/β/γ)によって厳密に制御されている。IKK-βとIKK-γはサイトカインの誘導によるNF-κBの機能に不可欠だが、IKK-αはこれとは別の調節経路にかかわっているものと考えられている。しかし最近のデータから、サイトカイン処理に応じて起こるNF-κB依存性遺伝子の発現にIKK-αが何らかの役割を果たしていることが示唆されている。本論文では、サイトカイン処理後に核にIKK-αが蓄積することを明らかにする。このことは、IKK-αが核で機能していることを示している。腫瘍壊死因子‐αで刺激するとIKK-αがNF-κBの調節する遺伝子のプロモーター領域へと移動することが、クロマチン免疫沈降(ChIP)アッセイによって明らかになったことは、上記の結果と一致している。さらに、IKK-αを欠失させるとNF-κBの調節する遺伝子の発現が抑制され、これに関連してヒストンH3のセリン10の遺伝子特異的リン酸化がまったく起こらなくなる。このリン酸化は、遺伝子発現の促進と関連性があるとされている。また、in vitroでIKK-αがヒストンH3を直接リン酸化することも明らかになった。ヒストンH3はこのキナーゼのこれまで知られていなかった基質と考えられる。つまり、IKK-αは、サイトカイン曝露後にプロモーター結合性ヒストンのリン酸化を制御することによってNF-κB依存性遺伝子の発現の調節に欠かせない重要な因子であろうと考えられる。今回の結果は、NF-κBが制御する遺伝子発現にIKK複合体が果たす役割について、さらに理解を深める手がかりとなる。

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