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生理:シロイヌナズナの孔辺細胞におけるスフィンゴ脂質シグナル伝達にはヘテロ三量体Gタンパク質が関与する

Nature 423, 6940 doi: 10.1038/nature01643

動物では、スフィンゴ脂質の代謝産物であるスフィンゴシン‐1‐リン酸(S1P)は、細胞内メッセンジャーとして、またS1P受容体ファミリーのGタンパク質共役型受容体に対する細胞外リガンドとして機能し、細胞分裂からアポトーシスに至る多様な生命現象を調節している。植物では、S1Pがアブシジン酸(ABA)による孔辺細胞膨圧の調節に関与するシグナル伝達分子であることが最近明らかにされた。本論文では、S1P産生にかかわる酵素スフィンゴシンキナーゼ(SphK)がシロイヌナズナでABAにより活性化されること、またABAによる気孔開口抑制および気孔閉鎖促進の両方に関与することを報告する。また、SphKを抑制すると、気孔径の調節に関与する孔辺細胞の内向きK+チャネルおよび遅延型陰イオンチャネルのABAによる調節が低下することは上記の結果と一致している。S1Pは、野生型植物体では、気孔開口度および孔辺細胞のイオンチャネル活性を調節するが、意外なことに、唯一の原型ヘテロ三量体Gタンパク質aサブユニット遺伝子GPA1のノックアウト系列ではこのような調節は起こらない。以上の結果は、ヘテロ三量体Gタンパク質が、ABAによる気孔機能の調節に関与するS1Pシグナル伝達経路の下流ではたらく因子であることを示しており、S1Pとヘテロ三量体Gタンパク質の相互作用が進化的に保存されたシグナル伝達機構であることを示唆する。

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