Letter 細胞:IKK-αによるヒストンH3のリン酸化はサイトカインが誘導する遺伝子発現に不可欠である 2003年6月5日 Nature 423, 6940 doi: 10.1038/nature01576 IκBキナーゼ(IKK)であるIKK-α、IKK-βのサイトカインによる活性化は、NF-κB活性化経路における重要な段階である。マウスのIKK遺伝子を破壊する研究によって、サイトカインの誘導によっておこるIκBの分解には、IKK-βが必要だが、IKK-αは必要ではないことが明らかになっている。しかし、IKK-αをもたないマウス胚繊維芽細胞では、NF-κBに依存した転写の誘導に欠陥が生じる。このことから、これまでにIKK-αについて報告された細胞質でのIκBαリン酸化における役割とは別に、IKK-αはNF-κB経路の活性化に結びつくこれまでに知られていない何らかの段階を制御しているのではないかと考えられる。今回我々は、IKK-αはサイトカインによる刺激を受けると、核内でNF-κB応答性遺伝子の発現を活性化することを明らかにした。IKK-αはCREB結合タンパク質と相互作用し、RelAとともにNF-κB応答性プロモーターへと移動し、ヒストンH3の特異的残基がサイトカインの誘導によってまずリン酸化され、次いでアセチル化される反応に関与する。これらの結果から、NF-κBが誘導する遺伝子発現の活性化に不可欠なヒストン機能の修飾という、IKK-αが核内で果たす新たな役割が明らかになった。 Full Text PDF 目次へ戻る