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生化学:腫瘍性タンパク質SV40ラージT抗原の持つ複製ヘリカーゼの構造

Nature 423, 6939 doi: 10.1038/nature01691

腫瘍性タンパク質ラージT抗原(LTag)はDNA型腫瘍ウイルスであるシミアンウイルス40(SV40)がコードするタンパク質である。LTagは、腫瘍抑制因子(pRBやp53など)やその他の重要な細胞タンパク質の機能を変化させることによって細胞を悪性転換し、動物に腫瘍を発生させる。LTagは、ウイルスゲノムの複製起点をゆがめ、融解してDNA二本鎖をほどく分子装置でもある。したがってLTagは、真核生物のMCM(ミニ染色体維持)複合体の機能的相同体といえる。ここではDNAヘリカーゼ活性をもつLTag六量体のX線構造を提出する。この構造から、p53結合表面が同定でき、六量体形成の構造基盤が明らかになる。六量体の中央には、並はずれて大きな空洞を持つ正電荷を帯びた長いチャネルがあり、これが一本鎖DNA、二本鎖DNA両方に結合する。この六量体は二層になっており、層と層をつなぐαヘリックスを介してそれぞれが相対的に回転することでチャネルが伸び縮みできる。この動きが「絞り」のような働きをして、複製フォークで複製起点をゆがめて融解し、DNAをほどくのに使われるらしい。

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