Letter 化学:振動の介在する単分子化学における選択作用 2003年5月29日 Nature 423, 6939 doi: 10.1038/nature01649 分子振動の選択的励起は化学反応の早さや結果に直接影響する手段をもたらす。このようなモード選択的化学では、反応物を特定の振動状態に調整して反応性を高め、生成種の分布を変えるためにレーザー・パルスがもともと用いられていた。非弾性トンネル電子もまた、分子振動を励起することがあり、吸着した分子個々の化学結合を切り、分子運動や解離を引き起こすことに利用される。今回我々は、非弾性トンネル電子がCu(100)表面の個々のアンモニア分子の移行か脱着のどちらかを選択するように調整できることを立証した。反応を起こす時にトンネル電流とエネルギーを調節することによって、特定の反応経路をアンモニアの伸縮振動かピラミッド構造の反転のどちらかを活性化するように選択できる。我々の結果は走査型トンネル顕微鏡の、非常に低い収量と注入強度の制限内で単一分子の事象を調べる能力を例示するものであり、従来の方法では容易に分析できない反応経路の研究を可能にするはずであろう。 Full Text PDF 目次へ戻る