Letter 地球:イスア変成堆積岩から得られた地球マントルの初期分化についての146Sm?142Ndの証拠 2003年5月22日 Nature 423, 6938 doi: 10.1038/nature01668 147Sm?143Nd年代測定法(半減期1060億年)を用いると、地球のマントルの大規模な分化は地球史の最初の数億年の間に起きたことが示唆される。しかしながら、始生代初期の岩石に見つかる枯渇したマントルの特徴は、その後の高度変成作用を生じる事象の間に、岩石が開放系として振る舞うことによってもたらされる不確定さのために不明瞭となっている。したがって、40億年前より以前、分化したケイ酸塩貯蔵庫が存在したことを示す有力な手がかりがあるにもかかわらず、初期マントルの分化過程に関する性質と年代については、ほとんどが想像の域を出ない。本論文では、Nd同位対比の超精密測定を用いて、短寿命の146Sm?142年代測定法(半減期1億300万年)を始生代初期の岩石に適用した。解析した試料は、西グリーンランドのイスア緑色岩帯で得られた37億年から38億年前の年代を持つ保存状態の良い、変成作用を受けた堆積岩である。試料はすべて、よく決定された142Nd異常を示し、その平均は15±4 p.p.mである。文献6で得られた最初のε143Nd値を用いると、146Sm-147Sm結合の年代測定法は、マントル分化の平均年代に対し4,460±115 Myrという拘束条件を与えている。このようにSm/Ndの分別が初期に起きたことは、おそらく地球マントルの分化が地球の集積過程の最終段階で起きたことを反映していると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る