Letter

生理:酵母Saccharomyces cerevisiaeのカロリー制限による寿命延長を支配するニコチンアミドとPNC1

Nature 423, 6936 doi: 10.1038/nature01578

カロリー制限は、酵母から哺乳類に至る幅広い生物で寿命を延ばす。この現象を説明しようと、酸化作用による傷害の低減やエネルギー代謝の変化といった多くの仮説が提案されてきた。酵母Saccharomyces cerevisiaeのカロリー制限による寿命延長には、NAD+依存性ヒストンデアセチラーゼであるSir2が必要とされる。我々は最近、Sir2とこれと最も近縁のヒト相同体SIRT1(p53デアセチラーゼの一種)が、ビタミンB3前駆物質であるニコチンアミドによって強く阻害されることを見つけた。本論文では、カロリー制限および軽いストレスによる寿命延長のためには、ニコチンアミドの脱アミノ酵素をコードするPNC1(ピラジンアミダーゼ/ニコチンアミダーゼ1)の発現増大が必要かつ十分であることを示す。我々はまた、PNC1が、寿命を延ばすすべての刺激に反応する長寿遺伝子であることも見いだした。さらに、Sir2を活性化するにはニコチンアミドが欠乏すれば十分であり、この仕組みによってPNC1が寿命を制御していることを示す証拠を提出する。我々は、カロリー制限による酵母の寿命延長は軽いストレスに対する能動的な細胞の反応の結果であるという結論に達し、もっと高等な生物ではニコチンアミドが重要な細胞内過程を制御している可能性があると考えている。

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