Article 進化:複雑な特徴の進化の起源 2003年5月8日 Nature 423, 6936 doi: 10.1038/nature01568 進化論に課せられた積年の難題の1つは、生物の複雑な特徴の起源を説明できるかどうかという問題である。我々はデジタル生物、つまり自己複製し、変異を起こし、競争し、進化するコンピュータープログラムを使って、この問題に取り組んだ。デジタル生物の個体群は多くの場合、ゲノムからの多数の指令を協調させて実行することを必要とする複雑な論理関数(機能)を実行する能力を進化させた。複雑な機能は、それ以前に進化したもっと単純な機能を土台として進化したが、そのような進化が起こったのはそれらの単純な機能も選択的に好まれた場合であった。しかし、複雑な機能の進化には特別な中間段階は必ずしも必要ではなかった。複雑な機能を実行できる最初の遺伝子型と、そうした機能をもたない親と比べた場合は、わずか1か所か2か所に変異がみられただけだったが、祖先と比べた場合は多数の変異がみられ、それらの変異も新しい機能に必須であった。場合によっては、出現時には有害だった変異が、複雑な特徴の進化において踏み石の役目を果たした。これらの知見は、複雑な機能が無作為の変異や自然選択によっていかにして生じうるかを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る