Letter

物性:MgB2における多重超伝導ギャップの起源

Nature 423, 6935 doi: 10.1038/nature01619

二ホウ化マグネシウム、MgB2は既知の金属超伝導体の中で最も高い転移温度(Tc=39K)をもつ。この異常に高いTcが従来のBCS(バーディーン‐クーパー‐シュリーファー)理論の枠組み内で記述できるか否かは議論の的となってきた。超伝導を理解する鍵は超伝導ペアの形成に関連する「超伝導エネルギー・ギャップ」にある。近来、MgB2に2種類の超伝導ギャップが存在することがいくつかの実験により示唆された。このことは通常の超伝導体とも高温超伝導体とも著しく異なっている。これまでの実験では超伝導電子の運動量を分解する能力がなかったため、2つのギャップはまだ明確に立証されていなかった。今回我々は、σおよびπバンド(同様に表面バンドについても)の超伝導ギャップを別々に観測することによるMgB2における2バンド超伝導の直接的な実験証拠について報告する。これらのギャップは明らかに異なった大きさをもち、MgB2が2ギャップ超伝導体であることを明確に立証している。

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