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物理:磁性絶縁体TlCuCl3における三重項状態のボース・アインシュタイン凝縮

Nature 423, 6935 doi: 10.1038/nature01617

ボース・アインシュタイン凝縮とは整数スピンあるいは固有角運動量をもつ同一粒子の集団的量子基底状態の形成である。磁性絶縁体においては、磁気的な性質は半整数スピンを持つ、対になっていない外殻電子に起因する。しかしながら、そのような化合物のいくつか(KCuCl3およびTlCuCl3)では、2つのCu2+イオンが反強磁性的に結合し結晶のネットワークに二量体を作る。この二量体の基底状態はスピン一重項(総スピン0)であり、励起状態の三重項(総スピン1)状態とはエネルギー・ギャップによって分離している。このような二量体化合物では、ボース・アインシュタイン凝縮が理論的に起こりうる。 臨界外部磁場で、ゼーマン分裂三重項成分(ボソン)の一つのエネルギーは基底状態一重項と交差し、その結果長距離磁気秩序が生じる。この転移はボース・アインシュタイン凝縮の起こる量子臨界点を表している。今回我々は、このような磁場誘起による磁気秩序状態における励起スペクトルについて、TlCuCl3単結晶の非弾性中性子散乱計測を用いて行った実験研究の結果を報告する。我々は理論的に予測されていた三重項状態のボース・アインシュタイン凝縮におけるギャップのないゴールドストーン・モードの特性を、明確に立証した。

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