Letter 宇宙:z=2.62にある銀河における元素存在度パターン 2003年5月1日 Nature 423, 6935 doi: 10.1038/nature01524 金属の少ない星(ここで金属とは、ヘリウムよりも重いすべての元素をいう)の発見により、銀河における化学組成史の研究が可能になった。最近になって、高赤方偏移銀河のガスの元素存在度が、背景にあるクェーサーのスペクトルに見られる吸収線によって調べられてきたものの、これらは一般的にわずか数種の元素についての測定しか得られない。さらに、これらの存在度の解釈は、大質量星による元素合成から予測されるものと同様な組成パターンが、塵への金属の混入差によって生じ得ることから、複雑になる。本論文では、赤方偏移z=2.626の銀河における25種類にわたる元素の観測について報告する。これらのデータを使用することで、我々は、散逸がもたらす不確実性に関係なく、元素合成のプロセスを研究することができる。我々は、その銀河が主として大質量星(M>太陽質量の15倍)の爆発によって濃縮されたことを発見し、銀河は大質量楕円銀河の前駆天体であることを示す。詳細な元素存在度パターンは、金属量と関係なく作用するプロセスを通じてホウ素が生成され、またゲルマニウムの元素合成に関して別の機構が必要となる可能性がある。 Full Text PDF 目次へ戻る