Letter 発生:β‐カテニンに結合するWnt/Winglessシグナル経路の核内拮抗因子Chibby 2003年4月24日 Nature 422, 6934 doi: 10.1038/nature01570 ガン遺伝子産物β‐カテニンによる下流遺伝子の不適切な活性化はヒトの多くの癌の発生に関与している。β‐カテニンとそのショウジョウバエ相同タンパク質Armadilloは標準型Wnt/Winglessシグナル経路においてTcf/Lef転写因子に結合することによりコアクチベーターとして働く。本論文では、β‐カテニンのC末端に直接結合するタンパク質のスクリーニングで同定した、進化的に保存された核内タンパク質Chibbyについて報告する。哺乳類の培養細胞を用い、ChibbyがLef-1とβ‐カテニンへの結合で競合することにより、β‐カテニンを介した転写活性化を阻害することを示す。RNA干渉法によるショウジョウバエChibbyの阻害はwinglessの機能獲得型に類似した体節極性異常と、winglessの標的遺伝子であるengrailedとUltrabithoraxの過剰発現を引き起こす。加えてエピスタシス実験ではchibbyがwinglessの下流、armadilloの上流で作用していることを示す。 Full Text PDF 目次へ戻る